更新日:2024年10月30日
公開日:2024年10月28日
店舗でも多くの方から質問を受ける「日本製」「外国製」のメガネフレームの違いにお答えします。
おおむね、メガネフレームは「日本製かそうでないか」の2つに分かれ、国産は割高で外国製は割安、というイメージが世間一般的です。ですが、例えば同じ価格で日本製か外国製、となるとどうでしょうか。どちらが何に優れるのかは判断が難しい部分ですね。今回はデザインやブランドなどの商業・美術的観点は抜きにして、工業製品としての見方からその違いをご紹介します。
まず、日本製メガネについての基礎知識になりますが、国内のメガネの95%以上は「福井県鯖江市」という場所で製造されています。これは歴史的な経緯があり、気候の関係で冬季の農業が思うように稼働できない地域だったため、代わりとしてメガネフレームの製造を始めたという、分野の違う二毛作を行っていた歴史があり、そのまま規模が拡大し現在の地場産業まで成長しています。工場に限らず卸売・本社機能を鯖江市に設けている企業も多く、文字通りメガネフレームに関する重要な国内拠点となっています。
このことにより、鯖江という地名がメガネの聖地といわれる所以であり、現在はブランディング戦略も進められていますので、世間一般には「鯖江メガネ」が国産メガネの象徴として認知されています。
では、本題である国産メガネフレームと外国製フレームの違いは何でしょうか?
「特別にいい素材を使っているはずだ」「外国製は粗悪品だ」という声もよく耳にしますが、少なくとも現在の日本のメガネ店で販売されている外国製フレームに関しては、一般的なメガネの素材そのものに日本・外国の違いはなく外国製品の品質も一定水準以上となっています。
国産フレームの決定的な特徴としては材料から完成までの「工程数」が大きく異なっており、外国で作られるフレームの工程数の5倍以上とされます。このため、完成までに弾かれてしまう不良・不具合の数も多く、おのずと完成品として残る製品の品質は外国製よりも優れる結果になります。メガネ以外の工業製品でも「日本製は壊れにくい」というイメージがありますが、やはり同じ理由によるものです。
結論から言えば「工業製品としての品質」に大きく優れている、ということです。そして特許素材や製造手段を始め、最先端の技術の導入に関してもやはり日本が群を抜いている形です。これは他の工業製品にも通じる要素であり、同時に相応のコストが伴うためどうしても価格面では割高になるという側面も持っています。
日本製フレームの魅力はこのような絶対的に高い工業的品質にあるため、「長く安心して使えるメガネを欲しい」「先進の技術・モノづくりを体感したい」という方には非常に向いているものとなるでしょう。
【日本製メガネフレームの特徴】
・工業製品としての完成精度が相対的に高い
・先進、独自の開発力が投入されている
・長い耐久性、形状保持性に優れており結果的に長持ちしやすい
・外国製に比べ高い価格となるのは相応のコストがかかっているから
メガネフレームの品質は、ネットや写真などの見た目ではわからない部分が多いため、見た目と価格の価値観に差が出やすいのがメガネフレームの特徴です。やはり店頭にある実物を掛けていただきその技術力を体験いただくことに尽きると思います。ぜひ店頭でその魅力をご体感くださいね。